変わりゆく街並

…と、そんな古き良きロケーションを言っているわけでもないのですが。
僕はマンションで育ちました。
商店街の真ん中に立つ、当時としては大きなマンション。
その、僕としては愛すべきふるさとも、
建設当時には同じような気持ちで立ち去った方々がいたのかもしれません。
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天神坂といいます。事務所のすぐ傍の坂。
毎年5月の清正公大祭にはメインストリートとなり華やぐ商店街です。
ここが、そのカタチを変えつつあります。
2、3年前から駐車場が増え、新しいマンションが建ち、
既に店舗と言えるのは3軒ほどになってしまっていました。
坂の中央付近には、僕のよく行く酒屋がひとつ。
それでもお祭りの時には屋台と並び、活気を見せていたところです。
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先日、いつものように酒を買いにいくと…店内の棚のほとんどが空。
「改装か何かですか?」
「いや、もう畳むのよ」
「お店を、ですか?」
「ほら、隣が駐車場になったでしょ。ここら辺一帯、マンションが建つの」
「はぁ…どこかに移ってやられるんですか?」
「後継ぎもないしねぇ。本当はまだ辞めたくないんだけど…」
閉店日は決めておらず、棚の酒が全部売れたら畳むというおばさんに、
焼酎の一升瓶を半額で売っていただいた。
得をした喜びよりも、何かやるせない気持ちが胃を振るわせた。
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これから祭りは、外からやってきた人たちの出店で占められるのだろうか。
挨拶を交わせる人のいなくなった地元の祭りとは、何なのだろうか。
近所付き合いの薄い現代で、またひとつ、顔見知りが減った。
街は、変わる。