課題5 ケンカまたはラブシーン

路傍の花 第3話(1000字指定)-----
○電車内
   乗ってくる和弘(33)と彩花(6)。
   シートに座ると、コンビニ袋からおに
   ぎりを取り出し、丁寧に包装を取って
   彩花に渡す和弘。
   子供らしい笑顔で返す彩花。
○佐藤家・居間
   佐藤静恵(31)、荒れた居間で頭から血を
   流して倒れている。
   震える指先が転がる電話の子機を掴む。
○電車内
   携帯電話の着信音。
   和弘、電話に出る。
和弘「……はい……いいえ、退職させていた
 だきたいと思います」
   わずかに漏れ聴こえる、男の怒声。
   和弘、無表情のまま電話を切る。
   彩花、和弘の頬についていたご飯粒を
   とって自分の口に運ぶ。
   見つめ合って微笑むふたり。
○サトー電子工業・オフィス
   作業着姿の佐藤文雄(38)、受話器を耳に、
文雄「お前、何を言ってるんだ?彩花が?彩
 花がどうしたって?」
○佐藤家・居間
   ソファに座りながらタオルを額に当て
   ている静恵、電話で話している。
静恵「だから、あの男が急にやってきて、彩
 花を連れ去ったの!(と、身振りを交え
 て)……痛っ。とにかく早く帰ってきて。
 私は警察に連絡しておくから」
○サトー電子工業・オフィス
   真っ赤な顔をした文雄、
文雄「ダメだ!そんなことしたら事件になる。
 今は、今は大事な時期なんだ!」
○電車内
   絡み合う彩花と和弘の指先。小さな指
   が大人の手の甲をなぞる。
彩花「これからどうするの?おまわりさん」
   ぎゅっと握り返す、大人の手。
   和弘を見上げる彩花。
和弘「……遠くだ、どこか、遠く」
   和弘のジャケットの陰から、ホルス
   ターが覗いている。
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えーと、今回からはセンターに入稿する前にこちらへ。
どうにも添削を待ってからでは面倒くさくなってしまうし、
書いたばかりのテンションで公開することにする。
課題は起承転結の「承」である。
視聴者が最も高揚する場面であるべき、ということから、
ケンカまたはラブシーンという指定らしい。
また「表と裏」の場面展開を行うことで、
時間経過をスムーズに運ぼうという課題でもある。
他、もろもろあるが割愛。
提出した実際の原稿には人物表もついており
きちんと名字もそれぞれにあるのだが、
しょっぱなからネタバレになるので
このブログを見てくれた方々に楽しんでいただこうと、
あえて伏せてあります。
わかりますかね?
和弘と彩花が親子だろうというミスリード。