清水 伶 × 篠塚ハル美
シングルチャンネルビデオ 7分7秒
手紙と封筒
2025

母が認知症となり、母から自分の存在だけが消えてしまった(当時、他の家族は忘れられていなかった)篠塚さんは、介護生活の中でお手伝いさんのように扱われたり、父の愛人と疑われ辛い気持ちになる。母親との複雑な関係の中で愛情を求めつつ、自身の存在意義に苦悩。次第に記憶すること自体が薄れゆく母が闘病中に書いた俳句や川柳を参照し、写真作品に昇華させることで記録を試みていることを語る。
会場では彼女のインタビューを写真作品のスライドショーと重ねた映像作品、彼女の写真パネルと作品集をあわせて展示させていただきました。本展示の他作品にも興味を示していただき、喪失による悲嘆からの再生について論文執筆に挑戦されるそうです。