清水伶 / SHIMIZU Ryo
喪失と再生、沈黙と語り、可視と不可視といった境界を横断しながら、「声なき声」を聞き取る映像インスタレーションを制作する現代アート作家。近年は、自死遺族、身体機能の喪失、差別経験など、語られにくい体験を持つ人々にリサーチを行い、観客が「他者の痛み」を追体験する装置を構築している。
2018年に現代美術へ転身。かつて商業映像の演出家として築いたフィクションの語法と、現実に生きる人々の声を編むドキュメンタリー的手法を融合させ、個人の記憶を社会的な問いへと昇華する作品を展開。
2025年、東京都台東区主催により《あなたがいない「 」を、どう埋めるかさがしています》を企画・主催。ゲシュタルト療法の「エンプティチェア」を参照し、同一人物が一人二役で喪失体験を語る対話映像インスタレーションを中心に、自死遺族や差別被害者ら10名の声を集めた。鑑賞者が自身の体験と静かに向き合う場として注目を集める。今後は「語られない記憶のアーカイヴ化」と「匿名的共同性の創出」を主軸に、より国際的な文脈での作品展開を構想している。
1976年 | 東京都生まれ |
2001年 | 企業広告やミュージックビデオなど商業映像作品の企画演出・脚本家として活動 |
2018年 | 画家で美術作家の三杉レンジ氏が主宰する「ルカノーズ」参加、美術活動をスタート |
2020年 | 編集者の後藤繁雄氏が主宰する「スーパースクール」参加 |
2024年 | インディペンデント・キュレーターの小澤慶介氏が主宰する「アートト」アーティストコースを修了 |
2025年 | TOKYO ART RESERCH LAB 「自分のアートプロジェクトをつくる」修了(ナビゲーターはP3 art and environment 統括ディレクター芹沢高志氏) |
アートプロジェクト
個展
2022年 | COUNT DOWN / haco – art brewing gallery –(東京) |
2020年 | GLITCH / リグナテラス東京(東京) |
主な展示参加
2023年 | Independent Tokyo 2023 / 東京ポートシティ竹芝(東京) |
2022年 | IAG Artists Selection 2022 池袋回遊派美術展 / 東京芸術劇場(東京) |
2022年 | IAG Artists’ Small Works / 自由学園明日館(東京) |
2021年 | FOCUS LONDON / FOLD Gallery London(ロンドン) |
2021年 | IAG AWARDS 2021 / 東京芸術劇場(東京) |
2020年 | SPIRAL INDEPENDENT CREATORS FESTIVAL 21 / スパイラル(東京) |
2020年 | Dream ‒ On the Road to Basel / ART FAIR FRAME(バーゼル) |
2019年 | UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019 / グランフロント大阪(大阪) |
2019年 | FRAME 2019 International Contemporary Art Fair(パリ) |
受賞
2021年 | IAG AWARDS 2021 入選 |
2019年 | UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka 2019 レビュワー賞 |
2019年 | ARTMOVE Japan Art Competition vol.24 入選 |
助成
2025年 | 台東区「芸術文化支援制度」 |
2020年 | 文化庁「文化芸術活動の継続支援事業」 |