09_しまっておいたもの

清水 伶 × 榎本 八千代
シングルチャンネルビデオ 10分55秒
モニタと規制線テープ、手紙、封筒
2025

最愛の息子を突然亡くした母親・榎本さんは、遺品などを被写体として写真作品を制作しているアーティスト。カウンセリングでの助言をきっかけに、息子の物をトランクに整理し、少しずつ現実を受け止めようとしたこと。当時の状況や、心肺停止となった息子の姿、その後の警察とのやり取りなど、混乱と悲嘆に暮れた日々を回想する。不妊治療や里子を検討するも断念し、写真を通して息子の生きた証を残そうとする。今も鮮明に残る息子の思い出と、会えない現実への切ない思いを吐露した。
当時の思い出を大事に可愛らしいトランクにしまっておいているというのが印象的でした。そこだけ時が止まったような、それでも話してくださる榎本さんは確実に現実を時間と共に歩んでいて、その距離感に切なくなります。展示では息子さんを亡くされた当時のブラウン管を手配し、規制線テープで繋ぎ止めた状態で映像を流しました。

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